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このページでは遠心脱泡とはどういったものなのか、具体的なメリットや真空脱泡との違い、撹拌脱泡機との関係について解説します。
材料に遠心力を加えて内部の気泡を分離・除去する方法です。材料を高速回転させることで、比重の軽い気泡を中心から外側へと移動させ、短時間で効率的に脱泡を行います。この方法は、特に高粘度樹脂やペースト、粉体を含む複合材料など、真空脱泡では気泡が抜けにくい材料にも効果的です。加圧や加熱を必要とせず、物理的な力のみで安定した脱泡ができる特徴があります。
真空脱泡は、容器内の圧力を下げて気泡を膨張・破裂させる方法で、低粘度の液体や流動性の高い材料に適しています。一方、遠心脱泡は、遠心力によって気泡を外側へ押し出すため、高粘度材料や気泡の上昇が困難なペースト状の材料でも効果を発揮します。
つまり、真空脱泡は「圧力差で抜く」方式、遠心脱泡は「物理的な力で押し出す」方式といえます。近年では、これら両者の長所を組み合わせた複合方式の装置「撹拌脱泡機」も登場しています。
容器を自転・公転運動させながら遠心力を与えつつ、真空環境下で材料内部の気泡を効率的に除去する装置です。遠心力で気泡を外側へ移動させ、真空圧でその気泡を膨張・破裂させるという二重の効果により、従来の単一方式よりも短時間かつ高精度な脱泡が可能になります。高粘度樹脂、導電ペースト、セラミックスラリーなど、品質要求の高い材料に適しています。
撹拌脱泡機の利点は、撹拌・分散・脱泡を同時に行える点にあります。遠心力による効率的な気泡除去と、真空環境による微細気泡の完全除去を両立できるため、気泡残留による物性変化や不良発生を防ぎます。
また、プロペラなどの羽根を使用しないため、材料を非接触で処理でき、粒子の破壊や材料汚染を防止できるのも特徴です。
標準的な撹拌脱泡機は少量から中量生産向けであり、一度に大量の材料を処理する用途には不向きとされています。
ただし、近年では大容量対応モデルや複数容器を同時処理できる機種も登場しており、量産スケールでもラボスケールと変わらない脱泡が可能になっています。
ハイ・ローターシリーズの脱泡は、自転+公転(遊星運動)による遠心力と真空引きの併用が特徴です。容器そのものを回転させて撹拌・分散を行うため、羽根を使わずに気泡を効率よく排出できます。遠心力で気泡を浮上・分離させ、真空によって残留気泡を引き抜くことで、高粘度の材料でも短時間で均一な脱泡が可能です。
一般的な撹拌脱泡機は2cup仕様が主流ですが、三星工業のハイ・ローターシリーズは、4cup同時処理を標準搭載したモデルです。最大で80L(20L×4cup)の材料を一括処理でき、従来は複数回に分けて行っていた分散・脱泡工程を一度に効率よく完結。これにより、処理時間の短縮と作業効率の大幅な向上が可能となります。
ハイ・ローターシリーズは、自公転比率2:1の独自設計により強力なせん断力を発揮し、従来は分散が難しかった素材も短時間で均一処理を実現します。さらに、自転角度を15〜60°の範囲で自由に調整できるため、材料特性に合わせた適切な混合が可能です。
これらの機構により、分散力と脱泡精度が大幅に向上し、大量生産でも均一な撹拌脱泡を実現しているのです。
導入装置:HR100-04A/V
組成:添加剤(粉体)+UV硬化性樹脂
多品種の接着剤を製造する中で、効率的に脱泡できる装置を探していました。既存の脱泡装置では、洗浄や段取り替えに手間がかかり、生産性が低下。添加剤(粉体)とUV硬化性樹脂を組み合わせた材料では、気泡の除去が難しく、品質の安定化が課題でした。
洗浄・段取り替えが不要になり、作業効率が大幅に向上。多品種製造にもスムーズに対応できるようになりました。真空ポンプによる強制脱泡で、目標としていた脱泡レベルを確実に達成。高粘度の接着剤でも安定した脱泡品質と生産性を両立できるようになりました。
撹拌脱泡機を使用する製造現場や研究・開発の現場では、「量産が難しい」「処理に時間がかかる」「高粘度素材がうまく混ざらない」など、さまざまな課題が生じていることと思います。
当メディアでは、そうした課題解決に貢献する三星工業の「ハイ・ローターシリーズ」の特長と価値を、より多くの方に知っていただくことを目的としています。研究・開発現場の効率化とさらなる技術発展に寄与できれば幸いです。