撹拌脱泡機 特集メディア:撹拌脱泡Journal

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大型の撹拌脱泡機を用いて量産したい

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ラボスケールから量産へ移行する際に、適切な撹拌脱泡機が見つからないという状況は多く見られます。当ページでは、量産工程で起こりやすい課題と、大量生産に適した撹拌脱泡機についてご紹介します。

量産スケールで発生しやすい課題

ラボでは問題なく扱えていた材料でも、量産スケールへ移行すると品質の再現が難しくなる場合があります。処理量が増えることで分散力や脱泡性への負荷が高まり、気泡残りや温度上昇といった現象が表面化しやすくなるためです。ここでは、量産工程で特に起こりやすい課題を取り上げます。

ラボと量産で分散結果が揃いにくい

研究室で得られた分散状態が、スケールアップ後に再現できないケースは少なくありません。その主な要因は、容器サイズの拡大によるせん断力の低下や、材料全体へ均一に力が届かないことで生じる撹拌ムラです。

大型の撹拌脱泡機では、自公転比率や撹拌角度を適切に調整し、容器内に均一なエネルギーを与えることで、ラボスケールと同等の分散品質を確保することが求められます。

ラボ機では処理時間が膨らみやすい

大量処理ではラボスケールと同じ品質を維持しにくいため、小型機で複数バッチに分けて撹拌・脱泡を行うケースも見られます。しかし、この方法では処理時間が増え、現場の作業負荷が大きくなる点が課題となります。

プロペラ式で量産する際に
起こる課題

大量処理が必要なケースでは、撹拌脱泡機では対応しきれずプロペラ式撹拌機を採用することもあります。ただし、プロペラ方式の場合は量産特有の条件が加わることで課題が顕在化しやすいことも。代表的なものを以下に解説します。

混合ムラが発生しやすい

大容量になるほど撹拌翼周辺にしか十分な流動が生じず、容器内の上部・下部・側面で混合ムラが出る傾向があります。とくに高粘度材料や比重差の大きい成分では、均一化の難易度が一気に高まります。

さらに、粉体の配合比が高まるとプロペラが回転しなくなる事例も報告されており、量産工程では無視できないリスクといえるでしょう。

気泡混入・脱泡不良が起こりやすい

プロペラ式は液面を巻き込みやすく、気泡の発生や混入を招きやすい構造です。大量処理になるほど泡の浮上や消失に時間を要し、微細な気泡が残留して品質や外観に影響する恐れがあります。撹拌後に別途脱泡工程を追加する方法も採られますが、生産性への負荷が大きくなる点が懸念されます。

撹拌脱泡機は、プロペラ式と比べて撹拌と脱泡を同時に行える構造を備え、さらに自公転比率の制御により高い分散均一性を得やすい一方、処理量の面では量産用途に不向きとされていました。しかし、近年は分散性能を維持しながら大容量処理に対応するモデルも登場しており、量産工程に適用しやすい環境が整いつつあります。

量産に対応できる
大型撹拌脱泡機
「ハイ・ローターシリーズ」

ハイ・ローターシリーズ
なら対応できる理由

ハイ・ローターシリーズ
引用元HP:三星工業公式HP
https://www.mitsuboshi-k.co.jp/high_rotor/

最大20L×4CUPの大量処理により
生産性が大幅UP

一般的な撹拌脱泡機は2cup仕様が主流ですが、三星工業のハイ・ローターシリーズは、4cup同時処理を標準搭載したモデルです。最大で80L(20L×4cup)の材料を一括処理でき、従来は複数回に分けて行っていた分散・脱泡工程を一度に効率よく完結。これにより、処理時間の短縮と作業効率の大幅な向上が可能となります。

自公転比率2:1と自在な角度調整で
高い分散力を発揮

ハイ・ローターシリーズは、自公転比率2:1の独自設計により強力なせん断力を発揮し、従来は分散が難しかった素材も短時間で均一処理を実現します。さらに、自転角度を15〜60°の範囲で自由に調整できるため、材料特性に合わせた適切な混合が可能です。

これらの機構により、分散力と脱泡精度が大幅に向上し、大量生産でも均一な撹拌脱泡を実現しているのです。

量産体制に向いている「ハイ・ローターシリーズ」の製品例

HR100-04A/V

【大容量生産向け】
HR100-04A/V

合計40L(10L×4)と大容量を短時間で撹拌・脱泡することができます。大量生産が可能になることから、他の撹拌機を使っていたユーザーからの相談も非常に多い装置です。

  • 搭載容器・容器数:10L×4
  • 最大撹拌速度公転:250rpm / 自転:700rpm
  • 到達真空度:100Pa
  • 1バッチ処理量 重量:7kg×4

ハイ・ローターシリーズで
量産化を実現した事例

出光興産

業界:先進マテリアルカンパニー
導入装置:HR010-04A/V、HR100-04A/V

出光興産株式会社
Before
ラボスケール設備しかなく、
顧客の声に応えられない

これまで研究所レベルのラボスケール設備で撹拌脱泡処理を行っており、商業生産レベルへのスケールアップが課題となっていました。顧客からは「より多くの量を生産できないか」「トン単位で供給可能か」といった要望が寄せられていたものの、当時は量産対応の実績や設備がなく、明確な回答が難しい状況にありました。

また、扱う材料は「空気を噛まない」「熱をかけない」という厳しい条件を持っており、既存の設備では品質を維持しながら大量処理を行うのが極めて困難になっていました。

After
ムラを抑えながら
生産性アップできた

一般的な撹拌脱泡機が2cup構成であるのに対し、ハイ・ローターは4cup同時処理を標準仕様としており、処理能力が約2倍に向上複数回に分けて行っていた工程を一度で処理できるようになり、生産効率が大幅に改善しました。

さらに、材料や容器仕様に応じた運転条件(回転数や真空時間など)のチューニングを、三星工業の営業技術担当が伴走支援。ユーザーの要望に細やかに対応できる体制が整っており、「かゆいところに手が届く対応」として高く評価いただいています。

加えて、自社設計・開発によるカスタマイズ性の高さも特長で、ポンプやスイッチなどの仕様変更にも柔軟に対応。こうしたサポートと設計力により、量産レベルでもムラのない安定した撹拌脱泡を実現し、研究から製品化へのスムーズな移行を達成することができました。

当メディアについて

撹拌脱泡機を使用する製造現場や研究・開発の現場では、「量産が難しい」「処理に時間がかかる」「高粘度素材がうまく混ざらない」など、さまざまな課題が生じていることと思います。
当メディアでは、そうした課題解決に貢献する三星工業の「ハイ・ローターシリーズ」の特長と価値を、より多くの方に知っていただくことを目的としています。研究・開発現場の効率化とさらなる技術発展に寄与できれば幸いです。