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撹拌脱泡中の温度上昇は、材料の粘度変化や硬化反応の進行につながり、開発条件を再現できなくなる恐れがあります。当ページでは、温度上昇による代表的なリスクと、温度を管理しながら撹拌脱泡できる装置について整理します。
材料を高速で撹拌すると、自公転の運動エネルギーや粘性により発熱が起こります。少量でも温度は着実に上がり、処理条件を左右する要因となり得ます。ここでは、撹拌脱泡工程で特に問題になりやすい温度上昇のリスクを整理しました。
撹拌脱泡機の運転時に生じる熱は、材料の物性に影響を及ぼす場合があります。
たとえば低融点化合物では、撹拌による温度上昇が結晶構造の変化を引き起こし、強度や安定性を損ねる要因となり得ます。こうした温度変化が微細な構造や分散状態に影響し、結果として品質のばらつきにつながるケースも見られます。
エポキシ樹脂系接着剤では、過剰な温度上昇がゲル化の起因となり、可使時間(ポットライフ)を著しく短縮させることがあります。撹拌中に反応が進行しすぎると、使用途中で硬化が始まり、材料ロスや作業中断の要因となります。
温度上昇は、成分の揮発や組成比の変化を引き起こすことがあります。低沸点溶剤や可塑剤を含む材料では、わずかな温度変化でも蒸発が進み、粘度や反応性が変化します。その結果、硬化特性や仕上がりに不均一が生じ、最終製品の性能に影響を及ぼす恐れがあります。
特に、ラボスケールでは問題なくても、量産スケールになると容器の容量が大きくなり、熱が逃げにくくなることで温度上昇が顕著になるケースも見られます。しかし近年では、冷却水循環や冷風・ドライアイスを用いた冷却機能を搭載し、温度をリアルタイムで監視しながら撹拌脱泡できる装置も登場しています。
ハイ・ローターシリーズは、処理中の容器温度をリアルタイムで測定し、撹拌・脱泡による発熱を的確に管理できる装置です。
液化窒素、ドライアイス、冷風など、複数の冷却手段にも対応し、材料特性に合わせた柔軟な温度コントロールが可能。低融点化合物の結晶構造保持や、エポキシ樹脂接着剤のポットライフ確保など、熱影響を最小限に抑えながら安定した処理を実現します。
※容器温度のリアルタイム測定や冷却手段はオプションとなります。
ラボスケールでは問題なかった材料でも、処理量が増えると発熱による品質変化が起こることがありますが、本シリーズでは最大20L容器を4基搭載できる設計と温度測定・冷却機能の組み合わせにより、大容量でも希望通りの品質を維持。
少量ずつ生産するなどといった手間を大幅に削減し、業務効率化にも期待ができます。
導入装置:HR100
分散工程で温度上昇に制限がある材料を扱うため、容器外部から温度をセンサーで計測し、モニターで監視できる仕様を追加したいと要望を伝えました。
特殊な給電装置を使用し温度をリアルタイムで測定できる構造を追加。冷気を導入し温調も行える様に冷却ラインも事前に導入していただきました。
後付でお客様が冷媒を供給する設備を付加する事で、容器内材料の温調も可能になりました。
撹拌脱泡機を使用する製造現場や研究・開発の現場では、「量産が難しい」「処理に時間がかかる」「高粘度素材がうまく混ざらない」など、さまざまな課題が生じていることと思います。
当メディアでは、そうした課題解決に貢献する三星工業の「ハイ・ローターシリーズ」の特長と価値を、より多くの方に知っていただくことを目的としています。研究・開発現場の効率化とさらなる技術発展に寄与できれば幸いです。